畠山直哉さんの思い出
はじめて「LIME WORKS」をみたのは
写真を始めたばかりの1997年ころ。
作者の畠山直哉さんは
この写真集で木村伊兵衛写真賞を受賞されて、
当時気鋭の写真家でした。
その畠山さんがワークショップをされるというので、
学生のころ1度参加させていただいたことがあります。
集合場所は万博記念公園。
写真から受ける印象とは違って
革ジャンにシルバーアクセサリーを身につけた、
しかし個性やこだわりを強く感じさせられる
第一印象でした。
そのような風貌で、
大きなカメラを三脚につけて語るその様子は、
なんとなく不思議で
とても強烈に記憶に残っています。
いま思い返せば
あのカメラはこの「LIME WORKS」を撮影した
8☓10のカメラだったのだな、と思うのですが、
当時はそんな知識もなく、
なんとなくその珍しい風貌のカメラを眺めていた記憶があります。
あれから20年近く。
畠山さんの作品は年々進化を遂げていますが、
”写真であることだけですでにすべてを語っている”
「LIME WORKS」に見る作品世界は
決して損なわれることなく、色褪せない
とてもすばらしいものであることに
改めて気付かされます。
ライム・ワークス LIME WORKS