暗室作業と焼き込み
フィルム時代のプリントは暗室で行われていました。
イーゼルにセットした印画紙に
ネガを透過した光を当てるわけですが、
その画像の微調整というのは、
その光を遮ったり、余分に当てたりして行われていました。
当然光がどれくらい当たったかということは
肉眼でわかるわけではありませんので、
時計などで必要な時間を計ることになります。
印画紙は感光すればするほど黒くなりますので、
まず全体の一番少ない秒数を露光し、
それから必要な部分は+αで露光していました。
なにせ目に見えないものですから、
1回で思うようなプリントが仕上がることは稀で、
何度も納得の行くまでやり直した思い出があります。
当然のことながら同じプリントは2枚となく、
オリジナルプリントの意味合いも
いまとは全く違ったものでした。
もう5年以上暗室作業はしていませんが、
あのころ試行錯誤した経験は
いまでも大事なたからものです。