信号待ちの交差点

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あたりまえのことですが、
横断歩道には、たくさんの人がやってきて
信号が変わるのを待っています。

理由は様々あるのだろうが、
”この道路を横断する”という共通の理由によって、
見ず知らずの人たちが一定時間、
空間を共有することになります。

そこにはいろんな想いが交錯し、
それぞれにいろんなストーリーが
混在しているのでしょう。

ぼくはこんな場面において、
この人がいまどんなことを考え
なにをしようとしているのかいつも想像してしまいます。

このヒトはわりと楽な格好をしているから
制服のある仕事をしていて、
まだ時間が早いから、アルバイトの帰りだろうとか、
この老夫婦はちょっとした包みを持って
楽しそうに何かを待っているようだから、
きっと遠方から息子や孫に会いに
いま駅に降り立ったのだろうとか、
あることないこと、
いろいろと想像が膨らんでしまうわけです。

そして、”ぱっ”と信号が赤から青に変わると、
幾何学的に処理された乱数のように
人々は、自分の定められた方向に向かって直進し、
次の赤が訪れるころには、
また別のストーリーが目の前に現れるのです。

Camera:CanonEOS5D Mark2 EF24-105mmF4 USM
Developping:Adobe PhotoShop Lightroom ver2.6
Finishing:AdobePhotoshopCS3 ver10,00

15. 5月 2010 by hasestudio
Categories: 写真作品 |