アンドレアス・グルスキー展 @国立国際美術館
アンドレアス・グルスキー展に行って来ました。
場所は大阪の国立国際美術館。
なんだかんだで年に1度は来ています。
近年雑誌などで盛んに紹介されているので
ご存知の方も多いかもしれませんが、
大判カメラでの細密な表現が特徴の作家さんです。
大判カメラのもう一つの特徴としては、
画面の圧縮があります。
例えば35mm判での焦点距離50mmの標準レンズは
8☓10だとおよそ焦点距離360mm前後にあたります。
360mmというのは
35mm判でもけっこうな望遠です。
望遠レンズの特徴は遠近感の圧縮なので、
遠景と近景がディフォルメされるように近く写るのです。
その2つの要素が渾然となって、
この濃密な写真群を生み出しているのだと思います。
はっきりいって
図録ではほとんど伝わらないのですが、
実物の写真は数メートル単位の巨大なものばかりで、
写真そのものの力に圧倒されます。
写真の大きさで写真のチカラが変わることを
この写真展で再認識しました。
みなさまもぜひ
展覧会に行ってこの写真体験をしてみてください。
※大判カメラ
主に4☓5インチや8☓10インチの大型のフィルムを使うカメラ。写真を引き伸ばすときの倍率が小さくて済むので、ディテールの再現がよい。