パノラマカメラ(ぱのらまかめら)


通常のカメラとは違い、ひろい角度を写すための特殊なカメラ。
主な方式としては
①レンズ固定方式
<1 ワイドビュー方式>
カメラの構造は一般のカメラと同じだが、フィルムの上下をカットしたり、フィルムをロールフィルムを長く使用することによりパノラマの画面を得る。
120フィルム(中判フィルム)を採用するカメラとしては、富士フイルムのフジカパノラマG617プロフェッショナル/フジパノラマGX617プロフェッショナル、富山製作所のアートパノラマ240とアートパノラマ170である。フジパノラマGX617プロフェッショナルはレンズ交換が可能である。
135フィルムをつかうものとしてはマミヤ6MF、マミヤ7などがある。
<2 ミラー方式>
通常のレンズの先端に特殊なミラー、もしくは特殊なレンズ、もしくは特殊なミラーとレンズを組み合わせた部品を取り付けたカメラで、水平方向に360度、垂直方向に100度程度の画角が得られる。
ミラー方式はEGG Solution社やKAIDAN社の360 One VR等がある。
ワンショットで360度の視界を得られる為、簡単に全方位の撮影ができる。
構造は普通のカメラの先端に特殊なアダプターを付けたものである。撮れる写真は円形になり、人間が見るためにはソフトウェアを使って平坦な画像に変換する必要がある。
② レンズ回転方式
<1 スイングレンズ方式>
パノンカメラ商工のワイドラックスもっとも歴史のあるパノラマカメラ。1843年にオーストリアのJoseph Puchbergerという人物が画角150度のパノラマ・カメラの特許を取っている。
円弧状のフィルム室にフィルムをセットし、縦方向のスリットを持つシャッターと、そのスリットに同期して円弧状に動くレンズで構成されるカメラ。つまり、一種のフォーカルプレーンシャッターである。この回転は一般的なフォーカルプレーンシャッターと同じく、ばね(ゼンマイ)、もしくは電動で行われる。
その構造上実際のシャッターの動きはそれほど速くないが、通常のフォーカルプレーンシャッターと同じくスリット幅を変えることができるため、擬似的にシャッタースピードを速くできる。その画角と構造上フラッシュ撮影は困難。
元来は気象観測や軍事用途に使われたようだ。主な製品は、WIDELUX、HORIZON、WIDEPAN、NOBLEXなど。
構造は、下記のカメラ回転方式のカメラをレンズ部分だけが回転するように簡略化したもので、画角は最大でも150度程度である。
ほかにもカメラ自体が回転する方式のカメラなども存在する。

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18. 2月 2007 by hasestudio
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