露出について(マニュアルにして見えてくるもの)
”写真について”というカテゴリーのわりに
けっこう横道にそれていきつつあるので、
軌道修正します(笑)
今回からは、
”露出について”書いてみます。
カメラは
シャッターと絞りという2つの機構によって
光がフィルムなどの受光部に届く量を調節しています。
シャッターも絞りも1(1秒、F1)を基準にして
シャッター 1 1/2 1/4 1/8 1/15 1/30
絞り 1 1.4 2 2.8 4 5.6
となっていて,
ひとつ隣にずれると
光の量が1/2もしくは2倍になります。
露出補正などで+1、-1というのは
シャッタースピードもしくは絞りがひとつ隣にずれて、
光の量を2倍もしくは1/2にしたということなのです。
夜の撮影で露光時間が30秒を超えると
シャッタースピードがバルブになってしまいますが、
時間を倍にすれば光の量が倍になるということを知っていれば、
60秒で+1段の補正、
120秒で+2の補正ということを計算することが出来ます
つまりシャッタースピード
1/250でF8と
1/125のF11は
理論上同じだけの光を受光部に与えることが出来ます。
これを表にして分かりやすくしたものが
EV値(Exposure Value) です。
いまはオートが主流なので
あまり使うことはありませんが、
あえて普段から
マニュアルで露出設定することを
ぼくはおススメします。
というのはそうすることによって
だんだんその日の光を見ただけで
”あ、今日はISO100で1/60のF5.6だな。”
ということが分かるようになってくるのです。
そしてその過程で
光というものをじっくり見るようになるんです。
じっくりみてみると、
どういう光の状態の時にきれいに写るのかとか、
微妙な違いが見えてきます。
この見方は、
なれればなれるほど細かな違いが見えてきます。
オートのカメラだと
わりと何も考えずに撮ってしまうことが多いので、
長い年月の積み重ねで、
光の見方に雲泥の差が出てきます。
前にも書きましたが、
カメラとヒトの目の性能には
かなりの開きがあるので(参考記事)、
細かな光の違いが分かってくると
カメラにとっての良い光というのが
理解できるようになってきます。
最初は時間がかかるとおもいますが、
絶対にやってみて悪いことはないので、
ぜひ挑戦してみてください♪