「佐伯祐三」展 三重県立美術館
ぼくが学生だった頃、
大阪の天王寺の美術館で始めて佐伯祐三の絵を見て
かなりの衝撃を受けたことを
今でもよく憶えています。
佐伯祐三はパリを中心に活躍した画家であり、
30歳という若さでこの世を去ります。
作家として活動した時間はわずか6年あまりですが、
その濃縮された時間の密度は
作品のなかからも伝わってきます。
早筆であるとことでも有名で、
驚異的なスピードで
作品をしあげていったといいます。
その荒々しい独特の筆致は佐伯のスタイルともなり、
感覚的に塗り重ねられていった
立体作品とも思える肉の乗った絵画は、
まさに圧倒的です。
今回は佐伯の没後80年を記念して行われる展覧会で、
茨城、東京と巡回して、現在は最後の巡回地、
三重県の県立美術館を巡回しています。
10年ぶりくらいに見た佐伯祐三の作品は、
どれも色褪せず、
いきいきとそのエネルギーを放っていました。
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