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そうだ!京都いこう!!(伊藤若冲編)


『そうだ!京都行こう!!』
夜にふと思い立ち、5時起き、6時半出発。

月末緊縮財政のため、急行を乗り継いで3時間。
京都も2000円で行けるんですね。
やれば出来るもんです。

乗るときいくらなのか分からず、
初乗り料金で乗ったのですが、

清算のとき、
さすがに遠方からの乗り越しなので
駅員さんもびっくりしてました。
”何かあったんですか?!”って。

今回の目的は”伊藤若冲”
まえに名古屋での展示のハナシを書きましたが、
今回は京都相国寺で行われている展示です。

4003.jpg

10時の開館前には到着していたのですが、
ものすごいひとでした
(画像ではあまりわかりませんけれども・・・)。

なにをかくそう、
学生のころぼくはこの近所に住んでいましたが、
この時間のここにこんなにヒトがいるなんて
まずありえなかったです。

若冲効果恐るべし!!

この展示は”若冲展 釈迦三尊像と
動植綵絵120年ぶりの再会”とタイトルにあるように
元は双方とも相国寺に所蔵されていましたが、
明治時代、廃仏毀釈の折に衰退していた相国寺は
断腸の思いで動植綵絵を皇室に献上し
寺がなくなることを防いだということです。

ですので動植綵絵は現在宮内庁の所蔵なんですね。

しかし、相国寺は今回展示が行われている
相国寺承天閣美術館を作るとき、
いつか釈迦三尊像と動植綵絵が
一緒に展示されることを夢見て
建築の際36点の絵が飾れる展示室を作ったという、
涙なしには語れないものすごいエピソードがあるのです。

今回のこの展示、
相国寺としては相当な思い入れがあることと思います。

知らないと、
”すごくうまく展示したな”でおわってしまいますが、
これを飾るために作られた展示室なのですから
それもそのはずですよね。

これをきいてぼくはほんとうに感動しました。

展示室に入ると正面に釈迦三尊像が見え、
その左右の壁に動植綵絵が並んでいます。

この部屋に足を踏み入れた瞬間、
軽いめまいを覚え、しばらく茫然としていました。
それくらい伊藤若冲は圧倒的でした。

次はもうないかもしれません。
ぜひみなさん足を運んでみてください。

ちなみに展示はこれだけでなく
国の重要文化財にも指定されている鹿苑寺<金閣寺>
の大書院の障壁画などかなりレアな展示もあります

4000.jpg

とこんないい日にはいいことが続くもので、
相国寺内で四葉のタクシーを見つけました。

このタクシー、
ヤサカタクシーという京都では有名な会社で、
基本的には三つ葉のマークですが、
(三つ葉のクローバーは安全・快適・信頼を表しているそう)
1400台に4台だけこの四つ葉のタクシーなのです。

すごい確率です、約0.03%。
当然京都は観光地で無数のタクシーが走っていますから、
確立はさらに低くなります。
ほんとラッキーでした。

4015.jpg

このあと気分を良くして
これまた京都で有名なイノダコーヒーに行き、
レアチーズケーキと深煎りのコーヒーをいただきました。

このお店は味はもちろんのこと、
雰囲気もとてもよくいつも癒されます。
これまた機会があったらいってみてくださいね!

学生のころからよく思うのですが、
京都という街はほかの街にはない
独特の時間が流れている気がしてなりません。

文化的な成熟は他の府県に比類なく、
独自のコミュニティーが成立している街です。

大学は短大もあわせて40ほどもあり
若さと情熱と活気があります。

そしてこの土壌があるからこそ、
こういったお店が
ちゃんと残ることが出来るのでしょうね。きっと。

今回の旅は思いつきで、
実質的な滞在時間は6時間程度でしたが
なかなか内容の濃いものでした。

家庭をかえりみず行った甲斐がありました(笑)
たまの遠出もいいものですね!


23. 5月 2007 by hasestudio
Categories: 写真・美術・アート | Tags: , , | 15 comments

若冲をみたか?!


きのう名古屋ですごいものを見てきました!
その名も”伊藤若冲”
1年くらい前、東京で開催されると聞いて、
東京まで行こうかと思いましたが、
名古屋まで巡回するとの事でず~っと待っていました。

しかし、
まっただけの甲斐はありましたね~!!

いちばんの目的は

『鳥獣花木図屏風』
6曲左6曲右*画像リンクあり

なんともエキセントリックな屏風でしょうか?!
これが江戸時代に作られたとはとても思えません。

色彩もさることながら、
じっくり見てみるとこの絵は
ピクセルで構成されています。

このデジタルな感じが
よりエキセントリックさを引き立てています。

ほかにも花とのコントラストが見事な
『紫陽花双鶏図』(*画像リンクあり)
複雑な構図が面白い
『群鶏図』(*画像リンクあり)
などたくさんの若冲の作品が紹介されています。

また、今回の展示は
『プライスコレクション 若冲と江戸絵画』
というタイトルのとおり所有者の
プライス氏のコレクションなので、
若冲以外の作品も多く出品されています。

なかでもいちど墨で塗りつぶしてから
白の絵の具を垂らして雪を表現した
『雪中松に兎・梅に鴉図』(*画像リンクあり)
などは秀逸でした。

本展覧会は、見る上での工夫がされていて、
元来屏風掛け軸などの日本画は、その建造物の特性上、
ふすまを通した間接光で見られていたわけで、

その
ふすまを通した朝・昼・晩の光を
疑似体験できるという面白い展示
もしていました。

確かに、そうした”本来のみかた”をすると、
時間によりその絵そのものが
豊かに表情を変えていくのがよく分かりました。

(京都での展示では実際に自然光の入る窓辺で、
障子越しに展示されていた作品もあったそうです)

現在は愛知県美術館での開催で、
6月10日(日)まで展示しています。

画像で見てもすごいですが、
生で見るとその迫力がぜんぜん違います。

ぜひ実際に足を運んでもらいたい展覧会です。
詳しくはこちらをご覧ください。

ちなみに記事中の画像は
下記公式ブログからのリンクを貼る事により
引用させていただいています

・「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」
公式ホームページ
http://www.jakuchu.jp/index.html
・公式ブログ
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/
トラックバック先アドレス
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/20060511/p1
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/20060518/p1
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/20060512/p1
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/20060627/p2


01. 5月 2007 by hasestudio
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