写真集 『中国好運 GOOD LUCK CHINA』 ERIC
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中国好運 GOOD LUCK CHINA (2008/12/25) ERIC |
中判カメラにハンドストロボを付け、ほとんどの写真を日中シンクロで撮影するエリック。
ひとつぼ展でグランプリをとったときからそのスタイルは変わらず、強く目に飛び込んでくるヴィビットな色調が真骨頂だ。
そもそもエリックは香港の出身である。
すなわちこの『中国好運 GOOD LUCK CHINA』は自らのルーツをたどるドキュメンタリーでもあるのだ。撮影は2005年からはじまり2008年の北京オリンピック直前まで続く。
見知らぬヒトに、至近距離で日中シンクロで撮影するというのは、ちょっとやってみたことがあるヒトならお分かりだろうが、相当度胸とテクニックがいる（実際何度も怒った被写体に追いかけられたことがあると著者自身何かの対談で語っていた）。しかしそこには、出合い頭で撮影された中国の階層を超えたありのままの姿がある意味生々しく浮かびあげられている。それはやはり、日本人が見た中国ではなく、その国の人間が見た中国であることにおおきな意味があるのは間違いない。
エリックの自らのアイデンティティとの出会う衝撃はここに1冊の芸術として昇華した。
ERIC（えりっく、1976-）
1976年 香港生まれ。
1997年 来日。
2001年 専門学校東京ビジュアルアーツ卒業。
＜主な受賞＞
2001年 コニカフォトプレミオ大賞受賞 「蓄積と未来」
2002年 第19回写真ひとつぼ展グランプリ受賞 「一日と永遠」
2004年 第2回ビジュアルアーツフォトアワード大賞受賞 「every where」
また、作品は清里フォトアートミュージアムにコレクションされている。
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