Category Archives for 写真・美術・アート
バルテュス展@東京都美術館
見たかったバルテュス展。
時間が何とか作れたので一路上野に。
会場に入ろうとすると
上品なお姉さまが近寄ってきて
「私はいらないからあげるわ。」
と展覧会の特別入場券を。
突然のことであっけにとられましたが、
お礼を言ってありがたく頂戴いたしました。
この場を借りて、
改めてお礼をもうしあげます。
さすがピカソが「20世紀最後の巨匠」
と評したバルテュス。
図録ではさすがにそのディテールは再現されていませんが、
会場で見たなんとも言えない光のトーンは
とても濃厚で見るものをハッとさせるような
きらめきがありました。
このバルテュスの両親は交友関係がものすごく
画家ボナールやマティスにドラン、バレ−のニジンスキー、
詩人のリルケ、ジャコメッティー、アンドレ・ブルトン、
ピカソ、アンドレ・マルロー、フェリーニ、
ジューヴ、カミュなど。
こうした刺激的な日常は
彼の創作にとって無関係ではなかったでしょう。
作品の中にはこうした交友を伺わせるような、
様々な試行錯誤がみられます。
人の成長において成熟した環境というのは
やはり欠かせない要素のようです。
いつも思いますが
作品とは面と向かって対峙しないと
わからないことがいっぱいあります。
バルテュスの作品と向き合えた小一時間
とっても貴重な時間でした。
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写真集『さっちん』荒木経惟
この写真集『さっちん』は
アラーキーこと荒木経惟氏が
千葉大学在学中の1年間(196年ころ)に
撮影されたものをまとめたものです。
三河島という、
いまで言う東京の西日暮里のあたりの
下町に住むこども達が、
画面いっぱいにはしゃいでいるのが印象的です。
写真集を見ていると、
カメラマンであるアラーキーを
仲間のように受け入れているのが
わかります。
写真のうまい友達が撮っているかのような写真。
これは本当に
ポートレイトの真髄なのだと思うのです。
この写真集を見るたびに
あたかもカメラが無いかのように
写真を撮らなければいけない
と内省し、
あらためて写真に対する姿勢を考えさせられます。
『さっちん』荒木経惟
演劇をたしなむ@津あけぼの座
この劇場は
パフォーミングアーツネットワークみえという
NPO団体が運営している劇場で、
NPO団体が劇場を運営するというのは
全国でも珍しいのだそうです。
わたくし、なにをかくそう大学時代、
友人にさそわれて演劇を見始めて以来
演劇にハマり、いまでも定期的に
劇場に足をはこんでいるのです。
今まで総合文化センターでやっている
Mゲキセレクションや
四天王寺会館にある
津あけぼの座スクエアには
何度か行ったことがあったのですが、
津あけぼの座ははじめてでした。
今回は太宰治の「葉桜と魔笛」とN.ゴーゴリの「鼻」の
2作品が上演されましたが、
役者さんとの距離感が圧倒的に近い!
自然と舞台に引き込まれる臨場感。
演劇の醍醐味が存分に味わえます。
機会があれば、
是非皆様もご体験くださいね。
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津あけぼの座
〒514-0008 三重県津市上浜町3丁目51
津あけぼの座ホームページ
→http://akebonoza.net/index.html
安西水丸さんというひと
安西さんといえば
村上春樹さんのエッセイの挿絵でも有名な方で、
村上作品にはかかせない存在です。
もう村上朝日堂なんかは
水丸さんの挿絵なしには考えられないほどです。
あれほどチカラの抜けたシンプルな絵というのは
察するに相当な域まで達していないと
たどりつけない境地なのではないでしょうか?
もともとは
村上さんが作家になる前に営んでいた
ピーター・キャットという
ジャズ喫茶のお客様という御縁で、
そこから一緒に仕事をしていたらしいです。
その親交はかなり密なもので、
『ねじまき鳥と火曜日の女たち』や
短篇集『パン屋再襲撃』では
水丸さんの本名である”渡辺昇”という人物が
繰り返し登場してきます。
そんな水丸さんのほのぼのとした絵が
もう見られないかと思うと
残念でなりませんが、
今日は水丸さんのことを思いながら、
あさから水丸さんの絵をながめていました。
村上朝日堂(新潮文庫)