Category Archives for 写真・美術・アート

アンドレアス・グルスキー展 @国立国際美術館

アンドレアス・グルスキー・図録
アンドレアス・グルスキー展に行って来ました。
場所は大阪の国立国際美術館。
なんだかんだで年に1度は来ています。

近年雑誌などで盛んに紹介されているので
ご存知の方も多いかもしれませんが、
大判カメラでの細密な表現が特徴の作家さんです。

アンドレアス・グルスキー・図録内部

大判カメラのもう一つの特徴としては、
画面の圧縮があります。
例えば35mm判での焦点距離50mmの標準レンズは
8☓10だとおよそ焦点距離360mm前後にあたります。

360mmというのは
35mm判でもけっこうな望遠です。

望遠レンズの特徴は遠近感の圧縮なので、
遠景と近景がディフォルメされるように近く写るのです。

その2つの要素が渾然となって、
この濃密な写真群を生み出しているのだと思います。

はっきりいって
図録ではほとんど伝わらないのですが、
実物の写真は数メートル単位の巨大なものばかりで、
写真そのものの力に圧倒されます。

写真の大きさで写真のチカラが変わることを
この写真展で再認識しました。
みなさまもぜひ
展覧会に行ってこの写真体験をしてみてください。


※大判カメラ
主に4☓5インチや8☓10インチの大型のフィルムを使うカメラ。写真を引き伸ばすときの倍率が小さくて済むので、ディテールの再現がよい。


05. 2月 2014 by hasestudio
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物の価値

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ぼくは写真作家の森山大道さんが好きで、
それはそれは大好きで、
血迷って1冊2万5000円もする
4冊セット(計10万円)の
写真全集を持っているほどです。

森山さんは
60年代から日本の写真界を牽引してきた
いわばアイドル的な存在で、
今活躍している作家さんの多くが
その作風に何らかの影響を
受けているのではないかと思います。

この本は京都で学生をしていたころ、
大阪十三の立ち寄った古本屋で、
超美品の初版本であるにもかかわらず
2800円という破格で売られていた
思い出深い逸品です。

現在の市場では
10万円以上で取引されている
写真集です。

好きな人は10万、
興味が無い人は2800円。

当時学生ながら物の価値について
いろいろと考えさられました。


Light & Shadow 光と影 新装版
Light & Shadow 光と影 新装版

02. 2月 2014 by hasestudio
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博士の愛した数式 小川洋子


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ぼくは私立文系だったので、
数学とは縁のない生活を送ってきましたが、
まったく関係がなくなると
人間興味が出てくるもので、
最近では不思議な数字のマジックに
魅せられ、
いろいろな本を読んだりしています。

数学と文学とは
まさに対局にありそうな存在ですが、
小川洋子さんの精緻な文章と
純粋無垢な定理とは
とっても素敵に馴染んでいました。

”純粋無垢な定理”と書きましたが、
この小説の中には
階乗、友愛数、素数、双子素数など
たくさんの公式や定理が出てきます。

こうした数学の世界を
巧みに文脈に取り入れながら、
流れるように小説的ピークに
もって行くことができるのは、
ひとえに小川さんの文章力のなせる技
なのでしょうが、
ほんとうにお世辞抜きで
文学的に素晴らしい作品です。

博士の愛した数式
博士の愛した数式 小川洋子

 

30. 11月 2013 by hasestudio
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あいちトリエンナーレに行って来ました☆


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先日やっと時間がとれて
あいちトリエンナーレにいってきました!
3年まえ同様、街のあちこちにいろんな仕掛けが・・・。

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これは長者町会場の地下街。

パースを付けて描かれていて、
決まったビューポイントから見ると
ちゃんとした絵に見えるパブリックアート。

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これは名古屋市美術館にある
藤森照信先生の空飛ぶ泥船。
予約すると実際に中に入ることができますが、
平日のこの日で2時間待ちで、断念。

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アルフレッド・ジャー氏の
《生ましめんかな(栗原貞子と石巻市の子供たちに捧ぐ)》
先の震災で被災した学校の黒板が整然と並んだ展示。
これは、黒板が展示された2つの部屋をつなぐ部屋に置かれた
おびただしい数のチョーク。

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今回見た展示の中では一番インパクトがあった
名和晃平氏の作品。
こんなトコロに?という意外性もあって
すごく印象に残っています。

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ほかにもたくさんの展示があり
とても全部は紹介できませんが、
見応えたっぷりであることは間違いありません。

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ぼくは1日あさからよるまでかかって
やっと半分くらい。
あと1,2日は欲しいところです。

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とはいえさすが国際展、
脳のなかをざわざわさせられるような感覚。

ここに行くだけで
自分の気づかぬ才能が芽生えてしまいそうな気になるのは
僕だけでしょうかヽ(*´∀`*)ノ

次回行くのがいまから楽しみです☆

最後まで読んでいただきありがとうございます。
今日も最高にいい一日を!!

長谷浩二

17. 9月 2013 by hasestudio
Categories: 美術・アート・デザイン | Leave a comment

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