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発表!第35回木村伊兵衛賞 高木こずえ


写真界の芥川賞とも言われる、
第35回木村伊兵衛写真賞
が、
発表されました。

受賞者は高木こずえ氏(25)です。

高木氏といえば、
東京工芸大在学中の2006年に
写真新世紀でグランプリをとったのは
記憶に新しいところ。

そのときの『INSIDER』という作品は、
ひとりの人物を縦半分にして、
それぞれ反転したコピーを作り右だけ、
左だけの顔をつくり
何も知らないヒトは
その2人の人物が双子であるかのような錯覚を覚えます。

しかし、
高木氏はそういったスタイルにこだわることなく、
作品が発表されるたびに
がらりと作風が変わり、
そういった多様性が評価の対象
となったようです。

受賞対象作は
デジタル処理を施した人物や
風景などのスナップの『MID』(赤々舎)と

炎や曼荼羅(まんだら)のように見える
抽象的な作品が並ぶ『GROUND』(同)。

選考委員は、篠山紀信、土田ヒロミ、
都築響一、藤原新也の4氏。

授賞式は4月16日に東京会館で。副賞100万円。
選考経過と受賞作は
今月20日発売のアサヒカメラ4月号に掲載。
受賞作品展が4月15日~26日、
東京・新宿のコニカミノルタプラザで開かれます。

GROUND GROUND
(2009/11/15)
高木 こずえ商品詳細を見る
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12. 3月 2010 by hasestudio
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第34回 伊奈信男賞


2009年第34回伊奈信男賞が発表になりました。

受賞者、受賞作は
太田 順一写真展 「父の日記」

作者の父親が遺した日記である。
夫人に先立たれて
ひとり暮らしを余儀なくされた頃からつけ始め、
87歳で逝くまでの20年間、毎日欠かさず書いていた。
性格そのままに、小さな文字でびっしりと。

何の趣味もなくこつこつと働いてきた
昔式の人間であったから、
内容は何をつくって食べたとか、
テレビで見た何がどうであったとか、凡庸なものだが、
端々にひとりで老いていくことへの不安が漏れ出ていて、
だからこそ人に迷惑をかけぬよう達者であらねばと、
人一倍健康を気遣っているさまが記されている。

亡くなる2年前、
認知症(痴呆症)のこともあって老人施設に入った。
本人にとって入所は不本意であったようで、
そのときを境に日記は錯乱したものにと変わる。
ページは汚され、殴り書きがなされ、
偏執的に同じ文言、記述が繰り返されていく。
日記は、父親の脳を襲った嵐のその痕跡なのだろう。
人はこのようにして老い、死んでいくと知らされた。
遠からず訪れる作者自身の姿を見る思いの作品である。

モノクロ47点。<Nikonホームページより>


太田順一(おおたじゅんいち 1950年-)
奈良県生まれ。
早稲田大学政治経済学部中退。
大阪写真専門学校(現・ビジュアルアーツ専門学校 大阪)卒業。
<主な受賞>
2000年 第12回写真の会賞
2004年 日本写真協会賞作家賞
<写真集>
『ハンセン病療養所 百年の居場所』(解放出版社)
『化外の花』(ブレーンセンター)
『群集のまち』(ブレーンセンター)
『女たちの猪飼野―フォト・ドキュメンタリー』(晶文社)
『日記・藍』(長征社)
『大阪ウチナーンチュ―フォト・ドキュメンタリー』
<著書>
『ぼくは写真家になる!』(岩波ジュニア新書)

30. 9月 2009 by hasestudio
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発表! 第34回木村伊兵衛賞


ことしの木村伊兵衛賞が発表になりました。
受賞者は、地元三重県出身の浅田政志さんです。

いぜん僕のブログでも紹介した『浅田家』が受賞作です。

浅田家 『浅田家』浅田政志 赤々舎



浅田さんの家族が
いろんなシュチィエーションを演じ分けていることが
話題の写真集ですが、
よく見ると、三重のいろんな風景がうっていて、
三重の人間には2度楽しめる写真集になっています。

浅田さんの写真は2年ほど前、
彼の出身校である大阪の日本芸術映像専門学校での
梅佳代さんと2人で展示してあるのを見たのが最初でした。

そのときは、面白い写真があるな~と思ってみていましたが、
ついにここまできましたね。

これからのことも気になりますが、
とりあえずは受賞おめでとうございます。

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12. 3月 2009 by hasestudio
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2008年エプソンカラーイメージングコンテスト

 

2008年エプソンカラーイメージングコンテスト
写真部門グランプリ
[ 生存料金についてのお知らせ ]
小野 麻早Masao Ono

360×297mm/169頁作品集
http://www.epson.jp/contest/gallery/cia/2008/02.htm

このBOOK形式の写真等は、終わる事のない、入れかえ自由、ハリ合わせ自由、付けたし自由、破壊OK、書きタシ、その他、日々変化しつづけるためのBOOKである。ただし、大きさに限界がある。
デジタルカメラとプリンターで安価に写真制作が出来る事を知ったのは、つい最近。デジカメとプリンターでこれだけ、遊べるとは夢にも思わぬ事、生まれつき無情な私には、もってコイのツールであった。
人は生まれてから、たくさんの世界と接する事になる。特に初期の世界との接しょくは、その人を決定的に、諸感覚を捕らえ、認識し脳にキザミ込む時期であるようだ。
貴方は、世界をいくつお持ちでしょうか。その数が多ければ多いほど、良かれ、悪しかれ、生きがい、感動、喜び、悲しみ、楽しみ、エクスタシー、苦しみ、全てが貴方の人生をオオイツクス。
・・・・いろいろ、ヨケイな事をかいてしまった。私は、その世界の感覚、エタイの知れない事物との関係を表現の動力として、作品を見出したい。(エプソンHPより引用)

ここ数年、ガーリーフォトの流れも落ち着き、
写真界は次の流れを模索しているような流れであったが、
今回のカラーイメージングコンテストの写真部門グランプリは、
55歳のベテランカメラマンが受賞した。

その名を小野麻早(おのまさ)。

おもにグラビア系の仕事を多くこなしてきた人物らしいが、
調べてみると六本木スタジオに18歳で入り、
いろいろなトラブルから19歳で最年少チーフになり、
あの横木安良夫氏の
2番目のアシスタントを務めたこともあるらしい
詳細はこちら

受賞作の錯綜したイメージの渦、
写真そのもののリアリティといかがわしさ、
いろんなものが混沌となって迫ってくる。

氏はずいぶんと自由に生きてきたかたらしいが、
そのなににも縛られない
膨大な脳内のドーパミンが噴出した結果、
それは膨大なイメージであるというより
小野麻早そのものの具現なのかもしれない。

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19. 1月 2009 by hasestudio
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